保険業界は、いつの時代も
いかに顧客から多くの掛け金を集めるか、
に全ての力を注いでいる、
といっても過言ではありません。
現場の販売員・募集人には、
「保険は人を救う」などと妄信させて…
ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂では、
「保険で貯蓄は“ナシ”である」
つまり、やってはいけないと公言しています。
ですが、
保険業界では依然として、
顧客から、いかにして多くの掛け金を集めるかにコミットしていて、
最近の販売手法の流行が「ドル建て終身保険」という商品になります。
これはまず、
他の保険商品と比較して、
「終身保険」というものが同じ金額の保険(=保障)であれば、
何倍もの掛け金を顧客から集めることができるからです。
そして、
この何倍もの掛け金を顧客に支払わせる大義名分が、
「掛け捨てる保険料を減らせる」というものです。
そのなかでも、
少しでも資産性を高く見せれるのが、
日本の金利ではなく、
海外の金利で運用されている
「外貨建て保険」というものになります。
そして現在、
世界的にも好調かつ安定している米国、
世界の基軸通貨である米ドルでの保険商品が
保険業界にとって稼ぎ頭になっている、
という訳です。
こういう背景があっても、
顧客にメリットがあるならまだいいのですが、
円建て商品にはないリスク・デメリットが大きい割には、
メリットが少なすぎると、
ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂では分析しています。
<保険業界の言い分>
円建て商品に比べて、
ドル建て商品は解約返戻率がよく、
そのことがお客様の最大のメリットである。
本当でしょうか?
<ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂の結論>
高い高いと保険業界が言う解約返戻率は、たいして高くない!
1ドル=105円として、
同じ保険会社で同じ仕組みの商品を使い、
同じ保障内容で、今回も純粋に数字の比較をしてみます。
(設定条件)
低解約返戻金型終身保険を使い、補償額1000万円=105,000米ドル、
10年払済、その他特約なし
①保険料(掛け金)
円建て : 68,040円
ドル建て: 50,264円(478.70米ドル)
②10年払済時の累計保険料(掛け金)
円建て : 8,164,800円
ドル建て: 6,031,620円(57,444米ドル)
③10年払済翌年時の解約返戻率と解約返戻金額
円建て : 97.3%、7,945,000円
ドル建て: 102.6%、6,191,309円(58,964.85米ドル)
④20年目の解約返戻率と解約返戻金額
円建て : 102.4%、8,366,200円
ドル建て: 116.3%、7,018,956円(66,847.20米ドル)
このようになります。
当記事の最後に、商品の設計書による比較資料根拠を貼り付けておきます。
詳細はそちらでご確認ください。
さて、あなたはどうお感じですか?
「ドル建て、やっぱり増えてるじゃん!」ってお考えの方、
保険会社にカモられるタイプの方ですので、要注意です。
まず、
「解約返戻金」の罠について解説しますね。
解約返戻金は文字通り「解約」することで「契約者に戻ってくるお金」のことです。
なので、
「解約」するということは、保険=保障がなくなる、ということです。
「貯蓄目的で保険はどうでもよかったから問題ないよ!」とおっしゃる方、
なぜ保険はどうでもいいのに、利回りの悪い保険を使って貯蓄するんですか?
外貨建て保険というリスク高い商品まで使って…
ちょっと保険脳になり過ぎている方に、
目を覚ましていただきましょう。
外貨建て保険をご契約なさる方は、
上記④の「ドル建て商品の返戻率116.3%」に魅かれてご購入されています。
これ、いわゆる銀行預金の利率にするとどのくらいかご存じですか?
積立期間の前半10年は年利0.1%
運用期間の後半10年は年利1.6%
となります。
???
後半はまだしも、前半の10年0.1%って?
しかも、これは数字のマジックで、
実際に積立期間の10年以内にこの保険商品を解約すると、
平均3割強の解約控除が取られてしまい、
元本と同額が戻ることはないんです。
「う~ん。保険ってややこしい。しかも外貨リスクまで負ってるのに、あまり増えてない…」
って感じませんか?
さらに目覚めていただきましょう。
ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂がよく例として挙げる日本で1、2の大手銀行株式。
これの配当率は年利5%です。
この株式銘柄で、同じようなつみたて投資(株式累投)をすると
①つみたて額:50,000円
②10年のつみたて総額:6,000,000円
③10年後の元本+配当金の合計と返戻率:7,775,078円(129.6%)
④その後20年まで保有し続けた元本+配当金の合計と返戻率:12,740,371円(212.4%)
いかがでしょうか?
株式投資には株価変動や配当利回り変化のリスクがあります。
しかし、
外貨建て保険にも為替リスクやカントリーリスクがあります。
同様にリスクを背負ってまで、
自己の利回りを追求せず、
保険会社・保険屋さん・保険ショップの売上に貢献しますか?
これを言っては元も子もないですが、
保険会社は集めた保険料を外貨保険などで運用はしていません。
外国株式・外国債券などに投資しています。
そろそろ目を覚ましませんか?
目の前のファイナンシャルプランナーは、
本当に適切で広い視野の情報をあなたに提供していますか?
よもや、
ノルマや売上成績に目がくらんでいるのでは?と思えてしまう高収益商品(外貨建て保険)の案内をしているに過ぎないのでは?
もしそうなら、
あなたの目の前の人は、
ファイナンシャルプランナーではなく、
ファイナンシャルプランナーを騙った保険販売員です。
ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂では、
・本気でハイリスク投資を学びたい方に本場米国のE-learningスクールをご紹介できます。
・年利3~7%を手堅く目指す投資手法のレクチャーができます。
・NISAやiDeCo、個人年金保険などの税制優遇が得られる運用手法の案内もします。
・外貨建て保険(ドル終身など)はオススメしません。
興味ある方は、初回無料オンライン相談のご予約をなさってください。
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