マイホームは資産ではない!?

これからお話するのは、会計上・経理上の話ではありません。

あなたの“お金”に関する話です。

 

その前に、
マイホームに夢を抱きがちな私たちに忍び寄る不動産業界の罠をお話しましょう。

代表的なそれは、
「賃貸はお金をドブに捨てているようなもので、何も残らない」
「持ち家はあなたの資産であり、投資と同じだ」
「帰る場所、夢のマイホーム、自分だけの城、終の棲家」
などなど…

狩猟をやめ、定住する記憶が遺伝子に組み込まれている私たちにとっては、
購買意欲を強烈に掻き立てられることでしょう。

ですが、
少し立ち止まって考えてみてください。
何千万円もする人生で一番高いかもしれない買い物を、
モデルハウスを見て数十分後に購入を迫られていないですか?
しかも、住宅購入って、電化製品と違って保証もろくにないのに…

また、よもや数年後、十数年後に補修や改修で数十万~数百万円の費用がかかるとは思ってもいません。

それまで賃貸マンションや賃貸アパートに暮らしていた人なら、
水道光熱費の激増ショックにも見舞われることでしょう。

購入時にも、高いコストを支払います。
不動産登記費用だけでも数十万円。
火災保険も数十万~百万円もの保険料を突き付けられます。
購入の翌年、忘れた頃に土地建物価格の3~4%もの不動産取得税なるものが突然納付書で届きます。

最も怖いのは、住宅ローンです。
私は33歳の時に4000万円の住宅ローンを組んで夢のマイホームを購入しました。
頭金はほぼゼロ、というか僅かに頭金になればと思っていた数百万円は、上記のような購入時コストや不動産業者の仲介手数料、カーテンなどの内装に消えてしまいました。

さて驚愕の“住宅ローン”の真実をお見せしましょう。
私は2005年に地元の地方銀行で4000万円・35年ローンを組みました。
当初金利は1.85%(5年固定)でした。
その後の金利更新でも、ネット銀行ではなく地方銀行なので、金利は未だに1.5%です。
そんな借入の実態は…

借入元金 4000万円

35年の利息合計 約1200万円!?

合計支払額約5200万円!?

です。

これが、マイホームは資産ではないという所以です。

資産のイメージ強い土地ですら、固定資産税が延々と徴収されつづけます。

私のケースだと、土地2400万円+住宅1600万円です
土地2400万円に対してだけでも、固定資産税は毎年20万円以上です。
建物とあわせると、毎年の固定資産税は30万円近くになります。
これが資産ですか?
もはや負債では?

百歩譲って土地は資産だとしましょう。
建物はどうでしょうか?
固定資産税もかかりますが、そもそも耐用年数なるものは木造なら22年とされています。
22年経過すると、「価値がなくなる」つまり正真正銘「資産ではなくなる」ということです。

こう考えると、

35年ローンで家を買うことは、
建物の1600万円、
購入コストの300万円、
支払う利息の1200万円、
固定資産税約30万円×在住年数=1000万円以上(35年住んだだけで)
必ずかかる水道高熱費
これらざっと4000万円以上が支払って帰ってこない“お金”です。
しかも長い年数をかけてじわじわ取られていきます。

さきほど百歩譲った不動産2400万円ですら、
転売時・相続時にはその多くが失われることが容易に想像できます。

こう考えると、
私は切実に、住宅は資産ではなく、負債であると断言できるわけです。

もちろん、それを承知で購入することが悪いと言ってません。

私個人の話を続けさせていただくと、
住宅購入時はサラリーマンであったものの、その後、脱サラしています。
自分で事業を始めた訳ですが、金銭面で苦しい時期がほとんどですが、極端に厳しい時期も何度かありました。

住宅以外に借入金も最大2500万円ほどまで膨らんだ時期もあります。

その極端に厳しい時期に「自己破産」なる方法が私は取れませんでした。
マイホームを失うからです。
自分で消費者金融やクレジットカードと交渉して債務整理するのがやっとでした。

この時、私はマイホームを持ったことを後悔しました。
別にマイホームがあるから借入られた訳ではありませんでしたので。

世の中には「事業に失敗しても、とっとと自己破産してしまって、何度もやりなおす」スタイルの方もおられるのも事実ですが、マイホームを持つと相当制約を受けるのは間違いありません。

このような経験をした私だからこそ言えることは、
「夢のマイホーム」はFIRE達成後で十分だ!ということです。

どうしても「夢のマイホーム」や「終の棲家」が欲しい人は、
ご自身のFIREプランに住宅取得・維持費用を組み込めばいいのです。

今回は、
私自身を例にしてしまったので、
偏った感情が入ってしまった箇所もあったかもしれません。
思い切って公開したからには、
どなたかの何かしらの参考になれば幸いです。