ブラックスワンとブラックエレファント

事前予測が困難なリスクを“ブラックスワン”と呼びます。

“ブラックスワン”
ブラック・スワン理論(ブラック・スワンりろん、英語:black swan theory)は、
「ありえなくて起こりえない」と思われていたことが急に生じた場合、
「予測できない」、「非常に強い衝撃を与える」という理論。
とりわけ予測できない金融危機と自然災害をよく表している。
出典:Wikipedia

一方で、いずれ起きると分かっているリスクを“ブラックエレファント”と呼びます。

“ブラックエレファント”
いずれ大変なことになるとわかっているのに、
なぜか見て見ぬふりで、誰も対処しようとしない脅威。
“black swan”(ブラック・スワン 突如として出現する想定外の事態)と、
“elephant in the room”(エレファント・イン・ザ・ルーム 誰もが気づく異常事態)をかけ合わせた語。
具体的には、気候変動による平均気温の上昇や海水の酸性化、海面上昇による都市の水没などを指す。
出典:https://imidas.jp/america/detail/B-02-L-025-15.html

ブラックスワンのリスクの認知度は低く、
ブラックエレファントのリスクの認知度は高いが無視されています。

両者の共通点はいずれも一旦起きてしまうと被害の規模が甚大であることです。
ブラックスワンの例としては金融危機やテロ、戦争が挙げられます。
ブラックエレファントの例は大地震や感染症、地球温暖化です。

ブラックエレファントとブラックスワンは同時または交互に現れることがしばしば目撃されています。
古くは、第一次世界大戦中(1914年7月28日~1918年11月11日)に起きたスペイン風邪の流行(1918年~1920年)、
関東大震災(1923年9月1日)と世界恐慌(1929年~1930年代半ば)です。
最近では、ネットバブル崩壊(2000年~2001年)に続く同時多発テロ(2001年9月11日)や、
リーマンショック(2008年9月15日)と東日本大震災(2011年3月11日)となります。
果たして今回もこのアノマリーが成り立つのかは分かりません。

但し、
ブラックスワンやブラックエレファントの発生は時計の振り子のように周期性があり、
マグマのように溜まった歪が次々と同時多発的に広がるのです。
世界中が新型コロナ第2波の真っ只中にいる今、株式市場は「ワクチン相場」に踊り、金を売却してまで株式の購入に走っている状況です。

ブラックエレファントが去り一息ついたときに、ブラックスワンが突如現れることもあります。

このような時の備えとして金を保有することは、資産保全の基本であり最も身近な方法でもあるのです。

資本移動は金価格に最も大きな影響を及ぼします。
投資家は常に市場間で資本を移転しています。
株は確かに金に代わる投資の1つです。
株価が割高な場合、投資家は資本を貴金属市場などの他の市場に移します。
これは1999年後半から2000年前半にかけて起きたケースでした。
その反対に、金がすでに割高な場合、投資家は資本を株式市場に移します。
たとえば、2000年後半や2011年にはそのような状況が発生しました。

現在、金は株に比べて相対的に割安であると言えます。
しかもゼロ金利の状況下では、金は現金とほぼ同じであります。
しかも、為替変動リスクのない金は最強の安全資産とも云えます。「天災は忘れた頃にやってくる」、「備えあれば憂いなし」、との警句を思い出すときでしょう。

一方、金には配当も利息もない点は留意すべきです。

出典:各種メディア、等

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