今回は、同額の資金(1000万円)を投資し、
不動産投資と投資信託をリアルに比べてみようと思います。
投資から継続的なインカムを得て、
安定した生活を営みたいと願う人は少なくないと思います。
不動産投資
その際に、よく話題になるのが不動産投資です。
毎月家賃収入が継続して入る!
って魅力的ですよね。
今回は1000万円ですから、
不動産投資としては規模は小さいものと言えます。
また、運用コストを抑える観点からも「中古マンション」を想定しています。
では、具体的にみていきましょう。
1000万円(利回り10%)のマンション投資の実例
<1度だけかかるコスト>
仲介手数料:10万円
不動産登記:20万円
不動産取得税:20万円
<継続して毎年かかるコスト>
管理会社への管理委託費:賃料収入の5%:5万円
修繕関係:賃料収入の5%:5万円
固定資産税・都市計画税:10万円
共用部分の電気代や火災保険料:年間10万円
この不動産投資は利回り10%ですので、
毎年100万円の家賃収入を受け取れることになります。
つまり、
10年で投資金額の1000万円を回収するということです。
とはいうものの様々なコストがかかりますので、
10年では元本の回収は無理です。
購入時に50万円、あと毎年30万円のコストがかかります。
つまり、投資元本は1050万円であり、年間家賃収入は70万円だということになります。
これを利回り計算すると、
70万円 ÷ 1050万円 = 6.7%
となり、こちらが実質利回りということになります。
不動産投資の際には、
物件価格と賃料収入だけで計算した表面利回り(今回だと10%)と、
それらにかかるコスト(経費)を加味した実質利回り(今回だと6.5%)とがあります。
結果、
この不動産投資の果実は、年間6.7%の実質収益ということになります。
あと、
注意点が2点あります。
・空室リスク
・転売価格下落リスク
投資信託
では次に投資信託の場合をみていきましょう。
実は日本人には投資信託への投資は
あまり馴染みがありません。
それもそのはずで、
日本で組成された(作られた)投資信託は、
流行りを追いかけるものばかりで、
廃りも激しく顧客の信頼を得られていません。
ですが、
海外に目を向けると、
50年もの期間ブレない投資方針のもとに運用され続けているものや
平均利回りが5%以上のものもかなりあり、
個人投資家の半数以上は何かしらの投資信託を金融資産に加えているほどです。
今回は、そんな海外の投資信託を10年前に1000万円買い付けていた場合を例とします。
2010年12月30日の基準価格:5,718円
2020年11月30日の基準価格:16,958円
このファンド(投資信託)のこの10年間の利回りは、
10.9%となります。
投資信託にもコストがかかりますのでご紹介します。
<1度だけかかるコスト>
取得時手数料:3.3%(税込)=33万円
<継続して毎年かかるコスト>
運用管理費用:1.1701%(税込)
↓以下の表の「運用管理費用」がそれにあたります。
<10年間の運用チャート>
この間、必ずしも右肩上がりではなく、消費税増税や米中貿易摩擦、そしてコロナショックを経験していますが、10年という視野で見ると、しっかり資産が育ってくれているのがよくわかります。
この投資信託の場合、
投資金額1000万円が、
10年後には、
2550万円になっています。
こちらは米国籍の投資信託ですが、
この程度の運用は珍しくありません。
この2550万円はコストを差し引いた(控除した)、
いわゆる手取り金額です。
これらから実質利回りを計算すると、
9.36%
となります。
不動産投資と比べて、
実質利回りの落ち込みが少ないをお気付きでしょうか?
不動産投資の例
表面利回り10% → 実質利回り6.5%
投資信託の例
表面利回り10.9% → 実質利回り9.36%
これは
ひとえにコストの差にあります。
不動産投資は維持管理にかかるコストが高い訳です。
では、
投資信託には弱点はないのか?
そうではありません。
今回の例の10年のうち、2年は前年よりも資産を目減りさせています。
また、どの年をとっても利回りは変動していて、一定(固定)ではありません。
このことが、
30年前の預貯金利率でしか成功体験のない日本人にとっては、
投資信託が受け入れられない原因でもあります。
いつまでも“過去の栄光”にすがっていては、
変わりゆく時代に生き残れないのですが…
話を比較に戻しますと、
不動産投資でデメリットであった、
・空室リスク
・転売価格下落リスク
は投資信託にはありません。
今回は、コスト面を中心に不動産投資と投資信託を具体的に比べてみました。
あなたなら、
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