資産を増やす
投資で稼ぐ
投資で儲ける
このニュアンスの違いがわかりますか?
どちらが正しいとか、間違っているという話ではありません。
まず、
「資産を増やす」というとコツコツ貯蓄をするイメージなど、
堅実なイメージをまといます。
「投資で稼ぐ・儲ける」というと
楽して生計を立てるような悪しきイメージが漂い始めます。
「学校を卒業して、働いて、納税すること」を憲法で義務と課されている我々日本人だけに施された、
ある意味の洗脳教育の結果がこのようなイメージを醸し出す原因だと考えられます。
「資産を増やす」
「投資で稼ぐ・儲ける」
このどちらも英語表記すると
「Make Money」となる、
つまり
「お金を稼ぐ」となる訳ですから…
次に、
「資産を増やす」というと、年利5~15%程度の利殖を彷彿させます。
良くも悪くも、
ウォーレン・バフェット氏がイメージリーダーといったところでしょうか。
「投資で稼ぐ・儲ける」というと、
より高いリターンを追い求める印象がしみ付いています。
こちらは、
いわゆる「億り人」などと呼ばれることが一種のゴールになっている感がありますね。
ここでのポイントは2つです。
1つは、「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」のどちらにも預貯金は入っていないことです。
それもそのはず…
100万円を1年間預貯金に置いても、利息はたったの100円という時代。
元手・元金を金利度外視で貯めることはできても、
「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」場所には、
預貯金はもはやなり得ないのです。
2つめは、
ここでの「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」の両者は、
「リスクとリターン」のイメージで両極端に線引きされているわけであり、
私たちひとり一人にあった「リスクとリターン」、
私たち個々人が許容できる「リスクとリターン」は、
この両極端なイメージだけで選別できるものでもない、ということです。
こうしてみてみると、
同じ「お金を稼ぐ」ことである
「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」ですが、
我々は印象操作をされていて、
まるで善悪の線引きを迫られるかのような状態や両極端なイメージに引き裂かれています。
こうした洗脳教育から目覚めるには、
現実を見て、実際に触れるしかないと思われます。
これだけ多様化な時代に両極端な端的イメージによって、
多くの人の手足が縛られているのは残念なことです。
今(ここ10年ほど)になって、
そんな洗脳教育をしておきながら、
国が「貯蓄から投資へ」などと、“つぶやき”始めていますが、
戦後75年に渡る洗脳教育と高度経済神話からくるイメージは、
そう簡単に覆るものではありません。
だからこそ、
『早く気づいて動き出したものが勝つ』と言えますね。
最後に大切なことをお伝えします。
「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」のイメージに振り回されて迷子になっている日本人に決定的に欠けていることがあるんです。
それは…
『ゴール設定』
です。
わかりやすく例えると
「旅の目的地を決めること」と「目的地につくための手段を選ぶこと」です。
出発地が“東京駅”だったとして、目的地が“明治神宮”なのか“USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)”なのかで、準備も成すべきこともまるで異なります。
どのくらいの“期間”で行くのか?
どの交通“手段”で行くのか?
宿泊するのか日帰りするのか?
予算はどのくらいを想定するのか?
目的と手段と期間を決めるから、
ひとり一人にあったプランが検討できて、
それら複数の選択肢からあなたにあった最適なプランが選べるわけです。
それらを決める前から、
“列車派”か“車派”かなどという論争は始めても意味がないですよね。
これは「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」のイメージについての論争をしているのと全く同じだと筆者は感じます。
「5年後に予定している住宅購入のための頭金1000万円を貯めよう」としているのと
「退職までに1000万円貯めよう」とするのは、
全く別の話で、その処方箋も全く異なるのは当然です。
なのに、
「資産を増やす」「投資で稼ぐ・儲ける」は、
“(いくらかでも)増えればいい”
“(できるだけ)儲かればいい”
という受動的な態度の方々の多さに驚きます。
あなたとお金の付き合い方について、
・二極化や単純化せず、申し少し踏み込んで区別すると世界が変わる
・先入観を一度横に置いて、人生の時間軸とあわせて考えると希望が広がる
とはいえ、
そんなことを“お一人”で行うことは容易ではありません。
そんな時、我々、
ファイナンシャルプランナー事務所・守錢堂のような第三者と話してみるのも、価値があると思われます。
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